TAMSAN BLOG
新聞は無料?! シンガポールの新聞・雑誌を読もう!
皆さん、新聞は購読されていますか?
毎月数千円払っているにもかかわらず、テレビ欄しか読んでない~!
というのもたまに聞きます。
そんな日本とは違って、
ここ、シンガポールでは、なんと、新聞を買う必要はありません!
何故かと言うと、
朝、通勤ラッシュの時間に合わせて、主要なMRTの駅前で新聞を無料で配っているんです。
特に大きな駅では、新聞を受け取りたい人が、配布の開始前から並んでいますし、
配布開始後も、ひっきりなしに多くのサラリーマンが列に並んでいます。
しかも、英語の新聞だけでなく、中国語の新聞も配っていますから、
大多数の中華系の人も、そうでない人も、
多くの人々が読むことのできるものとなっています。
ですので、特にこだわりがなければ、
毎日無料で新聞をゲットすることができるのです!
とはいっても、もちろん、無料で配布している新聞は数種類しかなくて、
多くの新聞は有料で、売店や本屋などで売られています。
そこで今回は、シンガポールで購読者の多い新聞と雑誌についてまとめてみました。
どんな新聞が人気? シンガポールの新聞トップ10!
最近ではオンライン購読もできるようになりましたし、
かさばる新聞を持ち歩かなくなった方も多いのではないでしょうか。
日本では特に若い世代は、新聞を取っていない人も多いですし、
発行部数も減っているようです。
しかし、シンガポールでは、通勤電車の中で新聞広げてる人も
まだまだ多いですね。
無料で配っているわけですし。
タダなら、もらっちゃいますよね。
そんな無料の新聞から有料新聞(普通の新聞?)まで、
購読者数の多い順に並べてみましょう。
1位 The Straits Times(英語) 352,000部
堂々の第一位はThe Straits Timesです。
オンライン購読者を合わせると450,000部に迫る勢いです。
有料の新聞ですので、駅では配っていません。
購読する場合、月額料金は2,000円ほどです。
弊社のローカルスタッフもこれを読んでいるそうです。
2位 TODAY(英語)300,000部
電車の中で広げているのをよく見かけます。
日本の新聞に比べると、半分くらいのコンパクトサイズです。
この新聞は無料で、駅で配っていますし、
以前、私が住んでいた集合住宅では、
頼んでもないのに(笑)毎朝玄関前に配って(放り投げて)くれていました。
購読したい人は、配達料を月に800円位支払うと、
家まで配達してくれるようです。
3位 My Paper<我报>(英語と中国語ミックス)250,000部
シンガポール初のバイリンガル(2か国語)新聞です。
無料で配られており、コンパクトサイズですので、
こちらも電車の中で読んでる方が多いです。
日本人からすると、
2か国語で新聞を読めるなんて、羨ましいと思ってしまいますね。
4位 Weekender(英語/週刊)230,000部
これは、無料の週刊新聞です。
Weekender(週末客・小さなスーツケースの意味)という名前だけあって、
ニュースというよりは、旅行やレストランについての記事が中心となっています。
大きな集合住宅で配られていたり、セブン-イレブンにも置いてありますし、
主要な駅でも配られています。
シンガポールの最新レストラン情報や、イベント情報も載っていますので、
シンガポール在住者はもちろんのこと、日本からの旅行者も参考にできそうな内容ですね。
5位 Weekend Today(英語/週刊)194,000部
こちらも無料の週刊新聞になります。
写真を多く用いた、いわゆるタブロイド紙です。
それにしても、2~5位までは、すべて無料の新聞ですから、
それを抑えて有料の新聞が1位というのがすごいですね。
無料の新聞は、公平性に欠けているのではないか(情報操作が行われているんじゃないか)と、
ローカルの人は思うようなこともあるそうなので、
有料の新聞が一番人気なのかもしれません。
6位 Lianhe Zaobao <联合早报>(中国語) 176,000部
ここにきて、やっと中国語のみの新聞がランクインしました。
シンガポール人の中で中華系シンガポール人は7割と言われていますが、
彼らの多くは英語教育を受けてきたので、
第一言語が英語、という人も少なくありません。
ただ、年齢層が上になるにつれ、
中国語が第一言語という人が増えてきます。
そんな方々に支持されている有料紙がこちらの联合早报です。
7位 Shin Min Daily News <新明日报>(中国語) 130,600部
一面、写真でいっぱいですね。
まるで日本の女性週刊誌のよう。
お察しの通り、こちらの有料紙は、
ゴシップネタやセンセーショナルなネタを得意としています。
どこの国の人も、やっぱり気になるところのようです。
8位 The New Paper(英語)100,000部
もともと、こちらは昼刊の有料紙として創刊されましたが、2006年からは朝刊になりました。
ただ、今でも、朝刊に間に合わないような、
夜中にやっている、サッカーの重要な試合などをいち早く掲載するため、
月曜と木曜に昼刊も発行されています。
シンガポールでは、サッカーのヨーロッパリーグが人気です。
10月には日本代表VSブラジル代表の試合が、
新しくできたスタジアムで開催される予定となっています。
9位 Lianhe Wanbao <联合晚报>(中国語) 91,000部
こちらは、7位のShin Min Daily News <新明日报> と同様、写真たっぷりの中国語版、有料タブロイド紙です。
6位のLianhe Zaobao <联合早报> の夕刊版で、同時期に創刊されました。
ちなみに、上の写真左下にある”PSI:129”というのは、
シンガポールの風物詩、ヘイズ(煙害)の健康被害の度合いを表しています。
ヘイズとは、特にスマトラ島で大規模に森林を焼くことにより生じた煙がモンスーンに乗って、
シンガポール及びマレー半島の一部に流れもたらされる煙害を指します。
この数値が100を超えると、Unhealthy(健康に良くない)
200を超えると、Very Unhealthy(非常に健康に良くない)
300を超えると、Hazardous(危険)となります。
昨年の6月頃は、300を超える日もあり、
外にでると煙たくて喉が痛くなり、
シンガポールのシンボルであるマリーナベイサンズも煙に覆われ見えにくくなりました。
ですので、この季節になると、シンガポール人や在住外国人は、
この数値を、新聞やアプリなどで毎日確認しています。
ありがたいことに、今年は、今のところ去年より数値は低めで推移しています。
10位 zbCOMMA <早报逗号>(中国語/週刊) 54,000部
この新聞は、今まで出てきた新聞とは違い、
Secondary School(日本での中学校、高校)の生徒向けの新聞です。
2,009年には大幅にリニューアルされ、
現在では、同じ出版社が発行している、 Lianhe Zaobao <联合早报>(6位)とセットで、
毎週、各学校に配布されています。
Lianhe Zaobao は大人向けですので、
その中の記事について、この新聞では、子供にもわかりやすく解説を加えたりされています。
番外編・・・他の言語の新聞はないの?
さて、ここまで見てきた新聞は、英語と中国語のものでした。
シンガポールは多民族国家で、
シンガポール国民の7割が中華系、2割がマレー系、1割がインド系、
という割合になっています。
英語が公用語ですが、
シンガポール国内では、色んな所で4つの言語が使われています。
それでは、ここで、ランキングには入りませんでしたが、
英語・中国語以外の言語である、
マレー語(マレーシア)とタミル語(南インド)の新聞を紹介しましょう。
<マレー語新聞> Berita Harian
マレー語の有料紙です。
発行部数は平均52,000部くらいです。
マレーシアで発行されている新聞に同名のものがありますが、
それとは全く関連はないようです。
<タミル語新聞> Tamil Murasu (தமிழ் முரசு)
クルクルとした可愛らしいこの文字が、タミル語です。
本国インドでは、ヒンディ語(北インド)のほうが多く使われているようですが、
シンガポールに住むインド系シンガポーリアンは、このタミル語を使う人が多いようです。
映画館でも、タミル語やマレー語の映画を見ることができますし、
テレビでも、もちろん4つの言語のチャンネルがあります。
2大出版社が独占!シンガポールの雑誌事情
ここまでは、シンガポールで発行されている新聞をご紹介しました。
ここからは、ファンションやライフスタイルなど、
いろいろなジャンルのシンガポール発行の雑誌をご案内します。
たくさん出版されている中で、発行数の多い雑誌を調べてみると、
ほとんどが2つの会社から発行されていることがわかりました。
MediaCorp と SPH Magazines です。
MediaCorp はシンガポールのメディア企業で、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、映画制作を主としています。
この会社だけで、7つものテレビのチャンネルを持っており、
新聞ランキング2位のTodayを発行しているのも、この会社です。
もともとは国営でしたが、1994年に完全民営化されました。
SPH Magazines もシンガポールの企業で、新聞、雑誌、ラジオ制作や、ショッピングモールの経営なども行っています。
新聞ランキング1位のThe Straits Timesを含め、9種類の新聞を発行しています。
一年中常夏の国のファッション誌って?!
それでは、ジャンル別に人気のある雑誌を紹介していきましょう。
まずは、ファッション誌です。
シンガポールは通年暑くて、雨季と乾季の違いはあるものの、
基本、Tシャツにビーチサンダルです。
ところが、日本と同様、高級ブランドが好きな国民で、
ビーチサンダルに高級ブランドバッグで通勤している女性も多く見かけます。
このようなシンガポールで人気のファッション誌とはどういったものでしょうか。
ここでは、女性向けファッション誌をご紹介します。
1位 her world 246,000部 (SPH Magazines)
2位 Female 116,000部 (SPH Magazines)
3位 Style 40,000部 (MediaCorp)
シンガポールの人気ショッピングモールには、
たくさんの高級ブティックが並んでおり、
週末になると、入場制限をしていて、入り口で列ができているくらい、
みんな、高級ブランドが大好きです。
北半球の冬の時期には、常夏のシンガポールでも冬物が売られており、
こういった雑誌も季節感のある紙面になっています。
冬物を買う人は、だいたい寒い国への旅行を控えていることが多いです。
シンガポールにいる限りは、冬服を着る機会はないですからね。
男性向け情報誌
1位 Men’s Health 92,000部 (SPH Magazines)
2位 FHM 50,000部 (MediaCorp)
3位 Esquire 28,000部 (Mongoose Publishing)
シンガポールでは、あまり太った男性を見かけないような気がします。
食事はあんなに脂っこいので不思議に思うのですが、
とにかく、みんな運動を欠かしません。
夕方になると、シンガポールの至るところで、
ランニングする人を見かけますし、
この小さな国で、毎月のように大きなマラソン大会が開かれています。
こういった雑誌を見て、トレーニングの参考にしているようです。
エンターテインメント&ライフスタイル
1位 8 Days 75,000部 (MediaCorp)
2位 Time Out Singapore 50,000部 (Mongoose Publishing)
3位 I-S Magazine 24,700部 (Asia City Media Group)
こういった情報誌は、スマートフォン用のアプリを導入して、
購読者数を伸ばしています。
9月前ですと、F1シンガポールグランプリに関する記事が載っていたり、
おいしいレストラン情報やゴシップ記事まで、
様々な情報を楽しむことができます。
番外編・・・日本の雑誌はいくらで買える?
シンガポールには紀伊國屋があり、大半は英語の本なのですが、
もちろん日本語のコーナーがあり、日本から輸入された雑誌も売られています。
シンガポール在住の日本人は2万人ほどと言われており、
私もよくこの本屋へ行っては、日本語を見て癒されています。
ここでは、雑誌の立ち読みはできません。
すべてキレイにピッチリと密封パックされています。
じゃあ、買えばいいのですが、
輸入しているだけあって、料金は日本とだいぶ違うのです。
日本で有名な雑誌の料金を調べてみましょう。
<Sweet 最新号>
日本でも人気の女性ファッション誌です。
この雑誌は、日本では780円なのですが、
シンガポールで買うと16.60ドル(約1400円)します。
雑誌1冊に1400円は、ちょっと購入を考えてしまいますよね・・・。
<Sweet 4ヶ月前の号>
日本の本屋では、前月の号はもう並んでいない事が多いですが、
シンガポールのこの本屋には、
人気雑誌の過去の号が、最新号の隣に並べられたりしています。
そして、この4ヶ月前の号は、日本では750円のところ、
シンガポールでは17.20ドル(約1460円)!
なんと、最新刊より高い金額が付けられていました。
<PRESIDENT>
ファッション誌だけでなく、こういったビジネス誌も売られていますが、
やはり料金は高いです。
日本では690円だそうですが、
シンガポールでは15.30ドル(約1300円)で売られていました。
このように、日本の雑誌は高嶺の花であり、
なかなか簡単に買えるものではありませんので、
美容院や病院に行った時に、必死で読むことにしています。笑
まとめ・・・
今回は、シンガポールの様々な新聞と雑誌をご紹介いたしましたが、
いかがだったでしょうか?
無料の新聞もあり、シンガポールではまだまだ紙の新聞が主流です。
今後、オンラインが普及した場合、
朝の風物詩の新聞配りが見られない時代が来るのかもしれません。
私は、日本の新聞のオンライン版を読んでおり、
シンガポールの情報は、主にシンガポールのニュースサイトでチェックしています。
日本語でチェックできたら楽なのにな~と思いますが、
今のところ、そういった媒体はなかなかないようですね。
今後に期待します。